バーチャルオフィスを選ぶ時、基本料金と並んで頭を悩ますのがオプション料金です。
電話の転送サービスやFAXの転送サービスは、料金プランに組み込まれる場合と個別でオプション契約をする場合に分かれますが、いずれにしても住所貸し限定の基本料金にオプション料金を付け足すと大幅に料金がアップする傾向があります。
これが少しぐらいなら頷けるのですが、場合によっては利用を躊躇するほど料金が上がることもあり、バーチャルオフィスを選んでいる人の悩みの種となっています。
ところが、そんな電話・FAXの転送サービスをバーチャルオフィスではなく別の会社のサービスを利用することで、あらかじめ用意された料金プランよりも大幅に安く利用できる方法があります。
それは、サブライン・030plus・クラコールPBX、 e-fax・メッセージプラスといった、1人で2つの電話号を利用できる仕組みや、インターネットFAXを利用してPDF形式のFAX送受信を可能にする方法です。
試しに、本来の料金プランから電話の転送・FAXの転送が追加された料金と、外部会社のサービスを個別で追加したパターンの料金を比較した内容を一覧で紹介します。
バーチャルオフィスは電話アプリとクラウドFAXでコストダウンが可能!
バーチャルオフィスの基本プランに電話転送サービスやFAX転送サービスを付け足すには、料金プランをアップグレードする方法と基本プランに外部サービスを付け足す方法の2パターンありますが、下記に外部サービスを付け足した場合の事例を4つ紹介します。
事例その1:ワンストップビジネスセンター
ワンストップビジネスセンターの利用者が住所利用だけのエコノミープランから転送電話とFAXが利用できるビジネスプランにグレードアップすると、月額料金が4,510円も上がります。
『エコノミープラン』と『ビジネスプラン』を比較
エコノミープラン | ビジネスプラン | |
内容 | 住所のみ | 住所+電話+FAX |
月額 | 5,280円 | 9,790円 |
住所利用だけなら月額5,280円で済むところが、電話転送サービスとFAXの転送サービスがセットのビジネスプランに移行すると月額料金が大幅にアップします。
ここで、プランをグレードアップせずに外部サービスを利用した場合の例を下記に示します。
『エコノミープラン』に『サブライン』と『メッセージプラス』を追加
エコノミープラン | サブラインアプリ | メッセージプラス | |
内容 | 住所のみ | 03番号に転送 | FAXの送受信 |
月額 |
5,280円 | 550円 | 871円 |
6,701円 |
9,790円-6,701円=3,089円
御覧のとおり。なんと3,089円のコストダウンに成功!
事例その2:ユナイテッドオフィス
ユナイテッドオフィスの場合、転送電話・FAXが利用できないプランから利用できるプランへグレードアップしても極端に料金は上がりませんが、別会社を利用するとわずかですがコストダウンに成功します。
『メールボックス通知プラン』と『テレボックスⅠ専用電話付き』を比較
メールボックス通知プラン | テレボックス Ⅰ 専用電話付き |
|
内容 | 住所のみ | 住所+電話+FAX |
月額 | 2,818円 | 4,400円 |
最安プランであるメールボックス通知プランから電話転送サービスとFAX転送サービスがセットのテレボックス1プランにグレードアップすると月額料金が約1,600円アップします。
ここでプランをグレードアップせずに他社サービスを付け足した事例を下記に示します。
『メールボックス通知プラン』に『サブライン』と『メッセージプラス』を追加
メールボックス通知プラン | サブラインアプリ | メッセージプラス | |
内容 | 住所のみ | 03番号に転送 | FAXの送受信 |
月額 |
2,818円 | 550円 | 871円 |
4,239円 |
4,400円-4,239円=161円
たった161円の違いなら、手間賃と考えてバーチャルオフィスが提供するサービスで一括管理したほうが無難かもしれません。
ただし、これはあくまでも一例です。多くの場合、バーチャルオフィスのプランをグレードアップするよりも外部サービスを付け足した方が安く済みます。
事例その3:Karigo(カリゴ)
Karigoの場合、基本の料金プランに敢えてFAXの転送サービスを用意しておらず、『秒速FAX』という独立したサービスを推奨しています。(秒速FAXはkarigoの自社製品)
そのため、住所利用のみか住所利用に転送電話を付け加えるか否かで料金を比較するしかありませんが、ここでは転送電話に秒速FAXを付け足した場合を想定して説明します。
karigoの『WHITEプラン』と『BLUEプラン+秒速FAX』を比較
WHITEプラン | BLUEプラン | 秒速FAX | |
内容 | 住所のみ | 住所+電話 | FAXの送受信 |
月額 |
3,300円~ |
8,800円 | 520円 |
9,320円 |
見ての通り、料金プランをBLUEプランにグレードアップすると月額料金が6,020円もアップします。
カリゴの『秒速FAX』は格安サービスとして重宝できますが電話転送サービスが高額なので、これをサブラインアプリで代用することで劇的なコスダウンを図ることができます。
karigoの『WHITEプラン』に『サブラインアプリ』と『秒速FAXplus』を追加
WHITEプラン | サブラインアプリ | 秒速FAX Plus | |
内容 | 住所のみ | 03番号に転送 | FAXの送受信 |
月額 |
3,300円~ | 550円 | 520円 |
4,370円 |
秒速FAXはそのまま利用するとして、電話転送サービスをサブラインに置き換えることで大幅なコスダウンが可能となります。
9,320円-4,370円=4,950円
なんと、4,950円も節約することができます。
4,950円も削減できるとなると、バーチャルオフィスの料金プランをグレードアップするよりも断然お得です。
事例その4:アントレサロン
アントレサロンは創業支援助成金の申請に非常に有利なバーチャルオフィスの代表格として有名ですが、オプション料金がとてつもなく高いという特徴があります。
住所貸し限定の基本プランに電話の転送・FAXの転送がオプションを追加すると、なんと料金が3,960円もアップします。
アントレサロンの【基本プラン】と【基本プラン+電話転送+転送FAX】を比較
基本プラン | 基本プラン+電話・FAXオプション |
|||
内容 | 住所のみ | 住所 | 050電話 | 050FAX |
月額 |
4,180円 |
4,180円 | 1,980円 | 1,980円 |
8,140円 |
アントレサロンの基本プランに『サブライン』・『メッセージプラス』を追加
基本プラン | サブラインアプリ | メッセージプラス | |
内容 | 住所のみ | 03番号に転送 | FAXの送受信 |
月額 |
4,180円 | 550円 | 871円 |
5,601円 |
8,140円-5,601円=2,539円
なんと、アントレサロンでは2,539円のコストダウンに成功しました!
けっこう意外に感じる人もいるかと思われますが、バーチャルオフィスの電話転送サービスやFAX転送サービスは手間賃や人件費も加味されているため、自分で直接外部サービスを利用すると数千円程度のコストダウンが可能なケースが多々あることが御理解頂けたかと思います。
また、ここでは電話サービスの外部サービスとしてサブラインを用いた事例を紹介しましたが、サブラインでなくてもクラコールや03plusといった格安のクラウドPBXやIP電話サービスを利用することも可能です。
- サブライン公式サイトはこちら>> 月額550円(税込)
- 030plus公式サイトはこちら>> 月額1,078円(税込)
- クラコールPBX公式サイトはこちら>> 月額1,078円(税込)
バーチャルオフィスと相性が良いインターネットFAX3選
前項では4社の基本プランと外部サービスの組み合わせで本来の料金プランよりも転送電話やFAXの利用料金を安くできる事例を紹介しましたが、利用するのは全てインターネットFAX、またはクラウドFAXと呼ばれるものです。(以下、インターネットFAXで統一)
インターネットFAXは、FAXを持っている人とFAXを持っていない人との送受信が可能になるサービスで、FAXを持っていない人は受信したデータをPDFファイルで閲覧・編集することができます。
また、受信したPDFファイルを最寄のコンビニなどで紙媒体で出力することも可能です。
なお、FAXを持っていない人がFAXを持っている人へ送信する場合は編集したファイルをPDFに自動変換して送信しますが、受信した側では紙媒体で出力することが可能です。
このシステムは、どうしてもFAXが必要な必要な人とそうでない人がデータのやり取りをするのに最も便利なサービスなので、フリーランサーをはじめ多くの人に愛用されています。
インタネットFAXがいかにバーチャルオフィスの利用者と相性がいいか分かって頂けたかと思います。
なお、インターネットFAXの利用には月額基本料と送受信にかかる費用が発生しますが、各社で微妙に料金プランが異なっており、Karigoの『秒速FAX』にいたっては基本料が無料で、送受信した数に応じて課金する重量課金タイプを採用しています。
インターネットFAXは送信頻度・受信頻度、もしくは送受信の頻度を総合的に考慮したうえで、もっともコスパが良いと思われる業者のサービスを利用するのが良いでしょう。
前項のコストダウンの事例では『メッセージプラス』の使用例を用いましたが、場合によっては『秒速FAX』のほうが向いていることもあるでしょう。
参考までに、インターネットFAXで人気のあるサービスを3つ紹介します。
メッセージプラス
月額基本料 | 871円 |
FAX受信料 | 0円 |
FAX送信料 | 16円/枚 |
とんでもない安さで圧倒的な人気を誇るインターネットFAXの代表格ですが、なんとメッセージプラスのすごいところは、メッセージプラスの会員同士は通信費無料になるという破格の特典が付いているのです。
取り引きの多い相手とお互いメッセージプラスに加入しておけば、毎月基本料の871円以外にコストが発生しないという信じられないコスパの高さが売りになっているサービスです。
メッセージプラスについては、メッセージプラスの評判!他社と比較したメリット・デメリット解説!でより詳しく解説しています。
MOVFAX(モバックス)
月額基本料 | 1,078円 |
FAX受信料 | 1000枚まで無料 1001枚から8円/回 |
FAX送信料 | 8/2枚 |
モバックスもインターネットFAXでは大人気のサービスで超有名です。
メッセージプラスと違い受信料は発生しますが、なんと月に1000枚までなら無料で受信できます。
それに送信料も2枚で8円は安いです。
毎月の受信枚数が1000枚に収まる程度の人にはモバックスがオススメです。
MOVAXの料金プランについては、MOVFAX(モバックス)のレビュー記事で詳しく解説しています。
秒速FAX
秒速FAX(送信)
月額基本料 | 0円 |
FAX受信料 | |
FAX送信料 | 10/1枚 |
秒速FAX(受信)
月額基本料 | 520円 |
FAX受信料 | 8円/1枚 |
FAX送信料 |
秒速FAXはバーチャルオフィスのKarigoが提供するインターネットFAXで、最近徐々に人気が上がって来ています。
ただし、初めて公式サイトを見た人は意味が分からなくて困ると思います。
なぜなら、秒速FAXは送信用と受信用を別々に契約する必要があるので、どちらか一方しか契約しなかった場合、利用できるのは片方のサービスだけになります。
なお、『秒速FAX』は送信専用で月額無料、『秒速FAX Plus』受信用で月額520円で利用できます。
秒速FAX | 送信のみ | 月額0円 |
秒速FAX Plus | 受信のみ | 月額520円 |
つまり、送信・受信セットで別々で契約して月額520円で利用できます。
以上、バーチャルオフィスを利用するうえでFAXを持っていない人がFAXを持っている人とのやり取りをする際にとても便利で大幅なコストダウンを図れる便利なサービスを紹介しました。
すでにFAXを持っている人には不用の産物かもしれませんが、出先でもPDFで受信できますし、受信したPDFファイルをそのまま編集して返信したりできるメリットがある他、どうしても紙媒体で出力する必要のないデータはストックすることができるのもメリットです。
いずれにしても、インターネットFAXを利用することで大幅なコストダウンと紙の無駄な使用を減らすことに貢献できることは間違いありません。
なお、コストダウンの例で紹介したクラウドPBX(電話番号取得サービス)については下記の関連記事が参考になります。
また、クラウドFAXについて他社サービスと詳しく比較した結果が知りたい方は、【クラウドFAX】送信料や受信料が無料のサービス比較6選!が参考になります。
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