この記事では1台のスマホに電話番号を2つ登録する方法と、電話番号を2つ持つことにメリットがあるのはどういう人か解説します。
スマホにプライベートとは別に2つ目の電話番号を登録する方法は3種類ありますが、それぞれの方法についてサービス事業者の名称とサービスの内容も具体例を挙げて解説します。
初心者でも分かり易い内容になっているので、電話番号を2つ持ちたいという人は是非とも読んでみて下さい。
電話番号を2つ持つメリットがある人
個人が電話番号を2つ持つことでメリットがあるのは基本的にビジネスで利用する場合だと考えて間違いありません。
その理由は、プライベートの電話番号とビジネスの電話番号を使い分けない場合、かかってきた電話に出るまでどちらの用件なのか分からないという不都合が生じるからです。
ビジネス(商用)利用で電話番号を2つ持つと都合が良い場合の例として下記の事例が挙げられます。
フリーランスで活動している人
例えば、いずれの業種でもフリーランスで活動している人には会社のような箱のような働き場所はありません。フリーのカメラマンやフリーのライターとして活動すると、取材で顧客の会社を訪問することはありますが、別途契約でもしない限り一定期間同じ会社に留まって仕事をすることもないのが一般的です。
ただし、フリーで活動していると電話番号は自分のスマホにかかってくるのが普通で、経費の面でもこれが最も一般的です。
しかし、どこかで渡した名詞に記載してあった自分の電話番号に新規で仕事の依頼や商談の依頼があった時、かかってきた電話が仕事の電話かそうでないか出てみないと分かりません。
普段の乗りで電話に出てしまった後で実は仕事の依頼だと分かった場合、先方にやや失礼なイメージを与えかねませんが、電話番号が仕事とプライベートで分かれていればそういった不具合も解消できます。
ネットショップを運営している人
ネットショップの運営では特商法の表記が必須です。特商法(特別商取引法)においては商品を販売するサイトの運営者は運営者情報に自分の住所と電話番号を記載する必要があります。
ネットショップの運営者情報にプライベートの電話番号を記載するのは普通のことですが、基本的にネットで公開している情報なので誰に見られていてもおかしくありません。
そのため、プライベートの電話番号を公開している限りフリーランスで活動している人と同様に、電話に出てみたいとプライベートの用件なのかネットショップ関連の用件なのか分かりません。
この場合も電話番号を2つ持つことでその問題は解消されます。サイトの運営者情報にプライベートとは別に特商法のための電話番号を記載しておくと、かかってきた電話番号を見てそれがネットショップ関連であるとすぐに分かります。
個人で電話番号を2つ持つことができる3種類の方法
個人で複数の電話番号を持つことにメリットがあるケースと会社など大勢の人間が所属する組織でひとつの電話機に複数の電話番号を登録して運用することのメリットは上述した通りですが、ここからは個人が2つ以上の電話番号を取得する方法について説明します。
個人で1台のスマホに複数の電話番号を登録して運用するもっとも手軽な方法は下記の3種類です。
- クラウドPBX
- IP電話
- デュアルSIM
クラウドPBX
クラウドPBXは、クラウド上のサーバーに音声通話システムを構築して、企業や個人に音声通話サービスを提供するシステムです。
クラウドPBXを利用することで、音声通話に必要な機器や設備を自社で用意する必要がなくなります。代わりに、インターネット環境とソフトフォン(スマホではアプリ)があれば、どこからでも音声通話を行うことができます。
クラウドPBXでは、以下のような機能が利用できます。
- 複数の電話番号を登録できる
- 転送機能や留守番電話機能が利用できる
- 音声案内や自動応答機能が利用できる
- 通話履歴や電話帳の管理ができる
例えば、ある企業がクラウドPBXを利用する場合、以下のような手順で設定を行います。
- クラウドPBXサービスを契約する
- 登録したい電話番号を選び、クラウドPBXに登録する
- ソフトフォン(アプリ)をインストールし、登録した電話番号でログインする
- 必要に応じて、転送や留守番電話、音声案内などの設定を行う
- ソフトフォンを使って通話を行う
このように、クラウドPBXを利用することで、従来の電話システムに必要な機器や設備を用意する手間を省くことができます。また、必要な機能を必要なだけ利用できるため、必要な機能だけを選んで利用することもできます。
【注意点】
クラウドPBXを利用する場合、インターネット回線の品質によって音声通話の品質が左右されるため、回線の品質は必ずしも最良の状態が保証されるわけではありません。
以下、個人がスマホで電話番号をダブル運用できる代表的なクラウドPBXをいくつか紹介します。
au Smartalk
au SmartalkはKDDIが提供するクラウドPBXです。
初期費用・月額基本料0円で、実質通話料だけで利用できるのが特徴ですが、通話料は固定電話向けが8.8円/30秒と高めに設定されています。
また、Smartalkどうしの通話は無料になっています。
サブライン
サブラインはクラウドPBXの技術を利用して個人がスマホで番号を複数登録できるサービスとしては業界最安値です。
サブラインは初期費用・月額基本料550円、毎月のコストは通話料だけなのに通話料もかなり安いという魅力的なサービスです。
- サブラインから固定電話 11円/分
- サブラインからスマホ 22円/分
サブラインの050番号ではSMSが送信できなかったりLINEのユーザー登録ができないなど、機能が制限されている一面もあります。
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サブライン 無料トライアル
クラコール
クラコールはスマホに電話番号を2つ登録できるクラウドPBXのサービスとして有名で、格安バーチャルオフィスのMETSオフィスも業務提携して正式に採用しています。
クラコールは初期費用0円、月額基本料1,078円で利用できるうえに、送信料が5円/回でSMSも利用できます。
また、クラコールPBXの利用者限定になりますが、月額1,078円で格安のクラウドPBX(クラコールFAX)の利用も可能で、ともに業界では格安な水準として人気があります。
なお、クラコールで利用できるのは03、050、各地域の市外局番が選択できますが、バーチャルオフィスでは03番号は利用できません。
03番号はレンタルオフィス・シェアオフィスでは登記していることを前提に利用可能となっています。
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クラコールPBX 公式サイト
IP電話
IP電話は、インターネットプロトコルを利用して音声通話を行う技術です。電話回線を通じて音声データをやり取りする従来の電話と異なり、IP電話はインターネット回線を通じてデータ通信を行い、音声データをやり取りします。これにより、従来の電話と比べて通話料が格安になります。
IP電話を利用するには、インターネットに接続された端末が必要です。パソコンやスマートフォン、IP電話専用の機器などが利用できます。また、IP電話を利用するためには、IP電話サービスを提供している事業者に申し込む必要があります。
IP電話と聞くとskypeのように手元にあるPCやスマホで無料でお互いの顔を見ながら通話できるサービスが思い当たりますが、skypeは電話番号の取得サービスは提供していません。
電話番号を新たに取得できるサービスとしては大阪市が正式に採用している03plusが挙げられます。
03plus
03plusはIP電話の技術を利用したサービスで電話番号を2つ持てることで有名です。
初期費用0円、月額1,078円から03番号や各地域の市外局番をスマホに追加して利用することができます。
非常に認知度の高いサービスで、格安バーチャルオフィスのGMOオフィスサポートも業務提携を結んで利用者に03plusの利用を推奨しています。
なお、03plusの03番号はバーチャルオフィスでは利用できません。
デュアルSIM
デュアルSIMとは、1台のスマートフォンに2枚のSIMカードを挿して複数の電話番号を使うことができるサービスのことです。以下に日本で提供されているデュアルSIMで利用可能な電話サービスを紹介します。
mineo(マイネオ)
mineoは、NTTコミュニケーションズが提供する格安SIMサービスです。mineoでは、SIMフリースマホにmineoのSIMカードとデュアルSIMカードを挿して利用することで、2つの電話番号を同時に使うことができます。
mineoは音声通話とパケット通信がセットのデュアルタイプが基本プランですが、データSIMのみ利用したい人のために月額880円のシングルタイプも提供しています。
マイピタ(デュアルタイプ)1G
UQモバイル
UQモバイルは、KDDIが提供する格安SIMサービスです。UQモバイルでは、UQモバイルのSIMカードと、デュアルSIMに対応したスマートフォンを利用することで、2つの電話番号を同時に使うことができます。
くりこしプランS +5G
LINEモバイル
LINEモバイルは、LINEが提供する格安SIMサービスです。LINEモバイルでは、LINEモバイルのSIMカードと、デュアルSIMに対応したスマートフォンを利用することで、2つの電話番号を同時に使うことができます。
ベーシックプラン 上限2G
Rakuten Mobile
Rakuten Mobileでは、Rakuten MobileのSIMカードと、デュアルSIMに対応したスマートフォンを利用することで、2つの電話番号を同時に使うことができます。
なお、Rakuten Mobileは、楽天最強プラン(月額1,078円~ パケット上限3種類)に加入することで楽天リンクアプリからの通話が無料になるので、今使っているスマホとは別にRakuten UN-LIMITに加入する手はけっこう有効で、筆者も利用しています。
楽天アンリミット
b-mobile
b-mobileは日本通信が提供する格安SIMサービスです。b-mobileでは、b-mobileのデータ通信SIMカードと、デュアルSIMに対応したスマートフォンを利用することで、2つの電話番号を同時に使うことができます。
b-mobileでは兄弟ブランドの『日本通信SIM』というサービスも提供していますが、『日本通信SIM』の『合理的プラン』はパケットの上限が1Gバイトで月額基本料が290円、通話料が11円/30秒で利用できます。
『日本通信SIM』の『合理的プラン』はb-mobileの公式サイトから申し込みできます。
b-mobile SIM ライトプラン
もっともコスパが良いのはクラウドPBX、IP電話、Rakuten UN-LIMIT
この記事では基本的に個人が電話番号を2つ以上持つ場合のメリットを解説していますが、フリーランスやネットショップの特商法で利用する場合、クラウドPBXがもっともコスパが良いと思われます。
もしもかかて来た電話に折り返す頻度が多いというのなら、クラウドPBXを利用するよりもキャリアなり格安SIMなりもう1回線契約したほうが安くなるかもしれませんが、着信で要件を聞く頻度のほうが多い場合はクラウドPBXがおすすめです。
なぜならクラウドPBXは着信が無料なので、要件を聞くだけなら毎月のコストは基本料金だけで済むからです。そしてクラウドPBXの基本料金は大手キャリアと比べると随分と安く済みます。
サブライン
サブラインは他者クラウドPBXと異なり、利用できる番号を050番に限定しているため料金が業界で最安水準になっています。
050番号は商用利用することに抵抗がある人もいますが、現実的には多くの企業やサイトで利用されていて、今では常識になっています。
サブラインの料金プランや口コミ評判など、詳しいことは下記の関連記事でも開設しています。サブラインの評判とメリット・デメリット~バーチャルオフィスの転送電話は不要?
月額550円で1台のスマホにもうひとつの番号を登録できるので、むしろ、特商法の表記に記載するうえではもっともコスパが良い選択肢だと言えます。。
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サブライン 無料トライアル
クラコール
クラコールは格安バーチャルオフィスのMETSオフィスも正式に業務提携している有名なクラウドPBXです。
メディアでも多く取り上げられ知名度・にんきともに抜群です。下記の詳細記事で料金プランを詳しく解説しています。
クラコールPBXの口コミと評判!料金プランやサービス内容を詳しく解説
月額1,078円からスマホにもうひとつの電話番号を登録して利用することが可能です。
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クラコールPBX 公式サイト
03plus
03plusは大阪市も公式で利用しているサービスとしてかなり知名度の高いサービスです。
レンタルオフィス・バーチャルオフィスでも利用可能なことから小規模スタートアップの事業者に愛用されているサービスです
電話番号の選択肢も全国46カ所地域から選べるため、地域の市外局番も選択できます。
\03Plus 月額1,078円(税込)/
03plus 公式サイトはこちら≫
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