BOOTHの匿名配送で住所はバレる？あんしんBOOTHパックの盲点とは

Boothを利用した創作物の販売で販売者の住所はバレるのか疑問を持っている人がいますが、結論を言うとBoothはあんしんBOOTHパックを利用すると匿名配送が適用されるため、販売者・購入者ともに住所がバレることはありません。

ただし、Boothの匿名配送は一部例外的に適用されないケースがあり、その場合販売者・購入者ともにお互いの住所を知ったうえで取り引きすることになります。

それではあんしんBOOTHパックが利用できず匿名配送が適用されないのはどんな場合かというと、それは商品を返品してもらう必要が生じた場合です。

返品対応の他にも匿名配送が適用されるかどうか不明瞭なケースがありますが、筆者はBOOTHの事務局に問い合わせて返品対応も含めて３つのパターンについて確認することができました。

まず、あんしんBOOTHパックについて概略を説明します。

匿名配送が適用される「あんしんBOOTHパック」とは？

あんしんBOOTHパックとはBOOTHとヤマト運輸の提携サービスのことで、BOOTHで商品を販売する人が出品時の管理画面で「あんしんBOOTHパック」の利用にチェエクを入れておくことで販売者・購入者がお互い住所を知られることなく匿名で取り引きできるシステムです。

匿名配送を利用してやり取りする限り販売者の住所は購入者に知られることはないですし、購入者の住所も販売者に知られることはありません。

つまり、お互いの住所に関してはほぼ完全クローズドの状態で取引できます。

下記にあんしんBOOTHパックで利用できる３種類の配送パターンを紹介します。

1. ネコポス
2. 宅急便コンパクト
3. 宅急便

ネコポス

あんしんBOOTHパックで最も安くて手頃な配送パターンはネコポスです。

ネコポスはBOOTHの出品者があんしんBOOTHパックとして利用するとヤマト運輸を直接利用するよりも安くなります。

宅急便コンパクト

宅急便コンパクトはネコポスのワンランク上の配送サービスで、厳密にはA4コピー用紙100枚程度の厚さに対応した薄型も含めて２種類ありますが料金は同じです。

宅急便コンパクトはあんしんBOOTHパックのほうが安いですが、専用BOXの料金70円はBOOTもヤマト運輸もどちらで利用しても必要になります。

宅急便

宅急便は宅急便コンパクトの上位プランとなります。60サイズ～200サイズまで8種類のサイズに対応しており配送料金は発送元と届け先の地域によって異なります。

あんしんBOOTHパックが利用できない例外的な状況とは？

以上、BOOTHで匿名配送が適用される３種類のあんしんBOOTHパックについて紹介しましたが、あんしんBOOTHパックは販売者が「自宅から発送」を選択した場合のみ利用できるサービスで、「倉庫から発送」を選択すると利用できません。

この他にも下記のようなイレギュラーな状況が起こる可能性がありますが、結論を言うと購入者が商品を返品する必要が生じると匿名配送は利用できません。

1. ネコポスが持ち帰りになった場合　　　　　　匿名配送が可能
2. 出品者が重量やサイズを計測ミスした場合　　匿名配送が可能
3. 購入者が商品を返品する時　　　　　　　　　匿名配送は利用できない

それ以外のケースではほぼ確実に匿名配送を利用できます。以下、事例別にBOOTHの対応を解説します。

ネコポスが持ち帰りになった場合

前の項目で紹介しましたがネコポスは購入者の自宅のポストが小さかったりして入らななかった場合は持ち帰りになります。

持ち帰りになると配送センターで再送待ちにならず出品者のもとへ送り返されますが、再度ネコポスを利用して送る場合BOOTHの事務局に連絡すると二次元コードを再発行してもらえます。

つまり、ネコポスの持ち帰りになってもう一度同じ相手に発送する場合でも匿名配送は利用できます。

ただし、受け取る側がネコポスのサイズに適合したポストを用意してくれない限り再び持ち帰りになってしっまうので、先方にも対応をお願いしておく必要があります。

出品者が重量やサイズを計測ミスした場合

あんしんBOOTHパックは通常の宅配便のようにクロネコヤマトの集荷員が家まで集荷に来てくれないので自分でコンビニや最寄りの集荷場へ持ち込む必要があります。

ところがコンビニのレジでサイズを測ったりした場合だと、計測ミスをしてもそのまま集荷場へ持っていかれてしまいます。

そして、集荷場の検査ラインで計測ミスが発覚した場合ヤマト運輸は本来のサイズに適用される料金サービスで発送します。

つまり、出品者が宅急便に相当するサイズの商品を宅急便コンパクトで配送するよう手配して2次元コードを発行していたとしても、ヤマト運輸は宅急便に切り替えて配送するのです。

なお、誤って計測した配送料金の差額は出品者が負担することになりますが匿名配送は適用されたまま配送されます。

返品対応の必要が生じた場合

BOOTHでの取引では購入者が商品を返品する場合あんしんBOOTHパックを利用できません。

BOOTHの取引で返品対応が必要になった場合、販売者と購入者がどんな配送手段を選択するかについては当事者間で解決するという決まりになっており、通常の宅配業者を利用する以外に方選択肢はありません。

そのため、必然的に販売者は購入者に返品先の住所を教える必要が生じますし、購入者も自分の住所を記載しないと返品することができません。つまり、返品対応が必要な直面では匿名配送は利用できないのです。

どうしても返品して欲しくなければもう一度商品を匿名配送で送るという手もありますが、状況によっては大きな赤字が発生することに繋がります。高額な商品を販売した場合こういう手はなかなか使えるものではありません。

あんしんBOOTHパックを利用できなくても住所バレを防げる方法

以上、BOOTHの取引で起こりがちなトラブルと匿名配送との関係について事例別に紹介しましたが、下記の２パターンだけはあんしん住所パックを利用できないのは前述の通りです。

1. 倉庫から発送を選択した場合
2. 商品を返品してもらう場合

どうしても自宅の住所を知られることなく取り引きしたい場合はバーチャルオフィスを利用すると良いでしょう。

バーチャルオフィスで実現できること

バーチャルオフィスは「住所貸し」と呼ばれるサービスで、バーチャルオフィス業者が提供する不動産物件の住所を借りて特別商取引法の表記としてWEBサイトに記載することのできるサービスです。

BOOTHのように特定の販売プラットフォームで取り引きする場合、販売事業者に該当すると特別商取引法の表記は必須になりますが、バーチャルオフィスで借りた住所を記載することが可能です。

バーチャルオフィスの住所を利用して取引すれば返品対応もバーチャルオフィスの住所宛に返品してもらい、バーチャルオフィスから自宅へ転送してもらうことができます。

住所を利用できる以外の付加価値

バーチャルオフィスは基本的に住所を貸すサービスですが、業者によっては付加価値として転送サービスや電話番号を提供するほか会社の法人登記に利用できるような住所も提供しています。

• 転送サービス
• 電話番号の利用
• 登記利用

転送サービス

転送サービスは種類によって大きく２つに分かれます。

1. 郵便転送サービス
2. 宅配便の転送サービス

郵便転送サービスは多くの格安バーチャルオフィスで基本料金に付帯されるサービスのひとつですが、なかには別途月額料金を払わないと転送サービスに対応してもらえない業者もあります。

また、宅配便の転送サービスは別途月額料金を払うかその都度別料金で対応するか、業者によって対応は様々ですが、宅配便の転送サービスが基本料金に付帯されるケースは稀です。

電話番号の利用

電話番号が利用できるサービスについては複数種類ありますが、大きく分けて4つに分かれます。

1. 電話番号の付与(着信のみ)
2. 電話番号の付与(発信・着信)
3. 電話転送サービス
4. 電話代行サービス

電話番号の付与にはクラウドPBXやIP電話に加入してスマホに電話番号をもうひとつ付与するサービスを提供するパターンと着信専用の電話番号に伝言預の機能を付与するパターンに分かれますが、いずれも格安で利用できるほかバーチャルオフィスで借りた住所と合わせて利用することで特別商取引法の表記の表記を満たすことが可能です。

また、バーチャルオフィス業者で電話番号だけを借りて、借りた番号宛にかかってきた電話を自分のスマホに転送してもらえる電話転送サービスや、借りた番号宛にかかってきた電話に専属オペレーターが直接対応する電話代行サービスもありますが、これら２つは料金もけっこう高くつきます。

登記利用

バーチャルオフィスで借りた住所で会社を設立することも可能です。

会社の設立登記に利用できる住所はバーチャルオフィス業者によって料金が異なりますが、都市部の一等地の住所ほど人気があり高額になります。

また、登記利用が可能なバーチャルオフィスの住所は、基本料金に登記利用が付帯されるパターンと別途月額料金が必要なパターンに分かれますが、近年は月額1,000円以下の格安料金に登記利用が含まれるものが多くなっています。

BOOTHで利用するのにおすすめのバーチャルオフィス

BOOTHでバーチャルオフィスを利用するなら返品対応で住所を知られるのを防ぐ意味からも転送サービスが付帯されたプランを利用するのが無難です。

★NAWABARI
NAWABARIは株式会社ルッチが運営す目黒の格安バーチャルオフィスで、月額1,100円で目黒の住所と電話番号を利用することができます。

転送サービスも基本料金に付帯されている他、電話番号も付与され留守電預りのサービスも利用できます。

• プラン名　　　ネットショップ応援プラン
• 用途　　　　　特商法の表記として記載
• 初期費用　　　5,500円　＊無料キャンペーン実施中
• 月額基本料金　1,100円
• 転送サービス
  • 郵便転送　　レターパック　425円
  • 宅配便　　　ゆうパック　　60サイズ　930円～
• 電話番号　　　特商法の表記に利用できる番号を付与
• 住所　東京都目黒区鷹番３丁目

NAWABARI　公式サイト

★DMMバーチャルオフィス
DMMバーチャルオフィスはDMMドットコムが運営する全国6店舗の格安バーチャルオフィスです。

ネットショップで特商法の表記に利用するのが専門のネットショップ支援プランをはじめ３種類のプランを選択できます。

ネットショップ支援プランは基本料金に郵便転送サービスが付帯されますが、電話番号の利用は別料金となります。

DMMバーチャルオフィスは都市部のネームバリューの高い住所を利用したい人に向いています。

• プラン名　　　ネットショップ支援プラン
• 用途　　　　　特商法の表記として記載
• 初期費用
  • 入会金　5,500円
  • 保証金　5,000円　退会時に返却
• 月額基本料金　660円
• 転送サービス
  • 郵便転送
    • 普通郵便
      • 150gまで　330円
      • 500gまで　550円
    • レターパック　550円
  • 宅配便　120サイズ・15kgまで実費負担で対応
• 住所：渋谷・横浜・名古屋・梅田・福岡天神
  ＊銀座店はネットショップ支援プランの取り扱い無し

＼月額660円で郵便転送月４回も付帯！／
DMMバーチャルオフィス 公式サイト

なお、物理的な商品を販売せず電子媒体の創作物など返品対応が絶対に起こらないような取引をするなら、住所のみ格安に利用できるGMOオフィスサポートがおすすめです。

★GMOオフィスサポート
GMOオフィスサポートは大手GMOグループ参加のバーチャルオフィスで、全国14カ所の一等地の住所を月額660円から利用できます。

GMOオフィスサポートの利用をおすすめするのは転送サービスを必要としない人で、とにかくネームバリューの高いブランド価値がある住所を利用したい人です。

月額660円という破格の安さ全国14カ所の住所を選択可能ですが、その代わり転送サービスは付帯されません。

転送サービスは月額1,650円の月１転送プラン(登記可)から利用可能となります。

• プラン名　転送なしプラン
• 初期費用　　　無料
• 月額基本料金　660円
• 転送サービス　なし
• 電話サービス　なし
• 住所　銀座・渋谷・新宿・青山・目黒・恵比寿・秋葉原・横浜・名古屋・京都・梅田・神戸・天神・博多

＼初期費用と初年度3カ月分の月額料金が無料／
＼クーポンコード【t0u0y6】で10％OFF】／
GMOオフィスサポート 公式サイト

和文化推進協会

和文化推進協会はNAWABARIと並んでネットショップで利用される頻度が多いバーチャルオフィスですが、特にハンドメイド作家に人気です。

年会費6,600円だけで住所利用＋郵便転送＋電話番号の３点セットが完備されていますが、利用できるのは京都１カ所だけです。

• プラン名　　　朱雀なえもんプラン
• 基本料金　　　年会費6,600円
• 住所　　　　　京都のみ
• 転送サービス　週１回
• 電話サービス
  • 電話番号を付与（WEBサイトに記載可）
  • 留守電転送サービス

＼京都の住所で国内最安水準！／
和文化推進協会　朱雀なえもんプラン

なお、BOOTHの他のプラットフォームで非公開設定や匿名配送がどういうふうに使用されているか興味がある方は、下記の関連記事も合わせて読まれれると参考になります。