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格安バーチャルオフィス

バーチャルオフィスの選び方と注意点~契約前の重要チェックポイント

バーチャルオフィスの選び方・注意点・チェックポイント 格安バーチャルオフィス

個人で小規模スタートアップした人は毎月の固定出費を抑えるために格安バーチャルオフィスを選択する人が多いです。理由は一般的なバーチャルオフィスの相場が月額5,000円~10,000円程度なのに対して、格安バーチャルオフィスなら月爆550円や660円、880円や990円のような1,000円以下の料金プランを利用できるからです。

とはいうものの、格安バーチャルオフィスを利用して失敗する人がいるのも事実で、サービス内容をよく理解せずに契約した結果「こんなはずじゃなかった」と後悔するケースがあります。

格安バーチャルオフィスの多くは月額基本料が世間の相場よりも極端に安いですが、詳しく調べるとメリット・デメリットの両面が必ずあるので、メリットのほうが多い場合に利用するべきです。

格安バーチャルオフィスの利用に際しては口コミや評判を参考にすることも大事ですが、これから説明する7つのポイントをチェックすることで業者選びで失敗しない確率を大幅に上げることができます。

結論から言いますと、バーチャルオフィス選びは利用する目的を明確にしたうえでどの料金プランを利用するべきか判断を間違えなければ失敗せずに済みます。

誤った選択をしないためにはバーチャルオフィス各社の料金プランについて確認すべき必須チェックポイントがあるので、以下にバーチャルオフィスを選ぶ際に確認すべき7つの重要チェックポイントについて解説します。

月額料金と最低契約期間の兼ね合いは必ずチェック

格安バーチャルオフィス業者は月額料金の安さを売りにして新規の利用者を獲得しようとしますが格安バーチャルオフィスが安い理由は契約期間に縛りがあるためです。契約期間に縛りがあること自体は全く否定するつもりはなく、ただそういう事実は認識しておく必要があるということです。

契約期間の縛りは”最低契約期間と表現されることがありますが、格安バーチャルオフィスの最低契約期間は半年か1年が基本です。月額契約で月払いに対応する格安バーチャルオフィスは非常に少なく、もしも月額契約できたとしてもかなり割高になる傾向があります。

どのバーチャルオフィス業者も広告などで自社のサービスを宣伝する際、最も安く利用できる場合の月額料金をアピールするので、多くの人が頻繁に目にする格安バーチャルオフィスの月額料金は半年契約か1年契約した場合の料金だと考えて差し支えありません。

また、バーチャルオフィス各社でキャンペーンを実施することも多々ありますが、月払い契約と年払い契約の2種類が可能な場合、ほぼ間違いなく1年契約のみキャンペーン価格を適用するのが基本なので、格安バーチャルオフィスでキャンペーン価格が提示されていたら、半年か1年契約だと思って差し支えありません。

レゾナンスの『週1回転送プラン』の例

短月契約 年間契約
年間 月額 年間 月額
入会金+デポジット 6,500円
住所レンタルのみ 46,100円 3,300円 26,300円 1,650円

レゾナンスは住所レンタルのみの基本プランの月額料金は1,650円ですが、これは1年契約でキャンペーンが適用された時の価格になります。短月契約ではおよそ2倍の料金になりますが、1年契約で入会すると1年分の料金を前間払いする必要があります。安い月額料金と契約期間の縛りは必ずとセットになります。

DMMバーチャルオフィス渋谷店の例

1年契約 半年契約 短月契約
ネットショップ支援プラン 660円 × ×
ネットショップ支援プラン+電話 2,890円 × ×
ライトプラン 1,650円 × ×
ライトプラン+電話 3,850円 × ×
ビジネスプラン 2,530円 3,850円 5,500円
ビジネスプラン+電話 4,730円 6,050円 7,700円

DMMバーチャルオフィスの渋谷店ではビジネスプランの料金が単月・半年・1年の3パターンで契約できますが、電話転送サービスを利用しない場合だと1年契約で月額2,530円、短月契約だと月額5,500円となり、料金の差がおよそ2倍になることが分かります。2倍の差を埋めるために1年契約で利用する選択肢を残しているのです。

郵便物の転送で発生する料金の違い~到着通知の有無や費用

格安バーチャルオフィスにおいて、郵便物の転送サービスを詳しく説明していない業者は多いです。たいていの場合”よくある質問”や”Q&A”のページで説明する業者が多く、目立つところに必要な情報が記載されていないので、事前に確認しておかないと後で誤解を生じることが多い典型的な要チェック項目です。

郵便物の転送サービスは厳密には下記の5点に分けて考えることができます。

  1. 郵便物の受け取り
  2. 郵便物の保管
  3. 郵便物の到着通知
  4. 郵便物の転送に関わる手数料
  5. 郵便物の転送料(実際に必要となる切手代)

業者によっては上記の5点すべてにおいて料金が発生するケースもありますが、一般的には4・5に関わる料金だけが発生するケースが多く、それが最もおすすめできます。

例えば下記のような例を挙げることができます。

例:週1転送プランで転送手数料が1回550円のプランを利用中、ある週に10通の郵便物を転送してもらった場合。

  • 郵便物の転送頻度:週1回
  • 郵便物の転送に関わる手数料:1回550円
  • 郵便物の転送費用:10通×80円=800円

上記の例では、実際に発生する転送費用の合計は、手数料550円と送料実費800円を足した1,350円となります。

この例では、郵便物の転送サービスは1週間に1回となっており、期日までに届いた郵便物は全てまとめて転送されるシステムとなります。

1週間に10通の郵便物が届いたとすると期日に10通まとめて発送されるので、1回の発送につき手数料550円が発生することになります。そして、実際にかかる郵送料は実費負担となるので、郵便局で計りに載せて表示される切手代の料金が発生する仕組みです。

なお、1番の郵便物の受け取り・2番の郵便物の保管は、利用者宛に郵便物が届くたびに受取手数料と保管料がそれぞれ発生することを意味し、3番の郵便物の到着通知は電話・メール・LINE・会員ページ、いずれかの方法で利用者に郵便物が届いていることを通知できるサービスを意味します。

これら3つのサービスに全て個別で料金が発生するバーチャルオフィスもあるため、郵便転送サービスの内容は明確に理解する必要があります。

郵便物の転送サービスの内訳で、郵便物の受け取り郵便物の保管・郵便物の到着通知にも料金が発生する業者はコストが膨らむので利用を控えたほうが良いでしょう

その理由は、郵便物が届けば届くほど料金が積み重なり、月額基本料が安くても想定外の費用が発生してしまい、格安プランに加入した意味がなくなるからです。

郵便転送サービスの例~転送手数料:無料

レゾンナンス DMMバーチャルオフィス GMOオフィスサポート
プラン名 週1回転送プラン ビジネスプラン 月1転送プラン
郵便物の転送頻度 週1回 週1回 月1回
郵便物の到着確認 会員サイト 会員サイト LINEで通知
郵便物の転送費用 実費負担 実費負担 無料
郵便転送手数料 無料 無料 無料

知名度の高いバーチャルオフィスとして、レゾナンス・DMMバーチャルオフィス・GMOオフィスサポートの例を紹介します。

レゾナンスとDMMバーチャルオフィスは転送にかかわる手数料は無料ですが転送費用は実費負担となります。一方、GMOオフィスサポートは手数料・実費負担ともに無料ですが、転送の回数は月に1回しかありません。

これら3社の比較から言えることは、転送頻度が多くなると転送費用を実費負担となり、転送頻度が少なくなると転送費用が下がる傾向があるということです。さらに、レゾナンス・DMMバーチャルオフィスが会員サイトで郵便物を確認できるのに対してGMOオフィスサポートはLINE通知という簡易な方法を採用しています。

ちなみに、GMOオフィスサポートの月1転送プランは月額2,750円で転送費用は無料ですが、月額料金が週1転送プランよりも約1,000円アップします。転送費用が無料のサービスは転送頻度が必ず月額料金に反映されます。

レゾンナンス・DMMバーチャルオフィス・GMOオフィスサポートの料金プランについては下記の詳細記事でそれぞれ詳しく解説しています。

郵便転送サービスの例~転送手数料:有料

前項では転送手数料が無料なバーチャルオフィスを紹介しましたが、この項目では1件ごとに手数料が発生するバーチャルオフィスを紹介します。

和文化推進協会 NAWABARI
プラン名 朱雀なえもんプラン ネットショップ運営プラン
月額 550円(税込) 1,100円(税込)
郵便物の転送頻度 週1回 週1回
郵便物の到着確認 LINE マイページ
郵便物の転送費用 実費負担 実費負担
郵便転送手数料 550円/1回 440円~/1回

転送1件ごとに手数料が発生するバーチャルオフィスでは、1週間に1回発送するとしたら発送1回につき手数料が発生する仕組みになっています。

業者によっては郵便物1通ごとに手数料が発生するケースもありますが、上表の2社については発送ごとに1回の手数料が発生します。

また、発送する郵便物の重量と手数料の関係については重量が各社の定める一定の重量を越えると高くなるケースが多いです。例えばNAWABARIではレターパックライトとレターパックプラスで手数料が異なります。

  • レターパックライト:440/1回
  • レターパックライト:550/1回

その他、1週間に1回転送してもらえるバーチャルオフィスの対応ですが、毎週決まった発送日が定められており、その日までに届いた郵便物をまとめて発送するケースでは重量をまとめて計算するケースが多いです。

電話転送・電話代行・電話番号取得、それぞれの違い

電話関連のサービスもよく確認することが必要です。電話関連のサービスは大きく分けて3種類ありますが、それぞれ内容が全く異なります。

  1. 電話の転送サービス
  2. 電話の代行サービス
  3. 電話番号取得サービス

電話の転送サービス

電話転送サービスは具体的に固定電話が設置されてあるものに新たな番号を割り当て、その番号にかかってきた電話を利用者の電話に転送するサービスです。料金は比較的高く、安くても2,000円台、高ければ4,000円台のサービスもあります。格安バーチャルオフィスの電話転送サービスは着信専用で発信できないサービスが主流です。

電話の代行サービス

一方、電話代行サービスは新たに借りた電話番号に専属のオペレーターが割り当てられ、自分の代わりにかかってきた電話に対応してもらえるサービスで、電話の転送サービスよりもさらに高価です。安くても3,000円台、高ければ10,000円近くかかるサービスもあり、毎月の経費を考慮すると軽々と利用できません。

安価な電話代行だと着信専用のものが多く、高額な電話代行だと着信・発信ともに可能なサービスが多いです。

電話番号取得サービス

これは最近流行のサービスで、個人的に新たにもうひとつ電話番号を取得できるサービスです。電話番号取得サービスを利用すると、ひとつの電話機に既存の電話番号とは別にもうひとつの電話番号を割り当てることができます。これにより、1台のスマホで2つの電話番号を利用できるようになります。

このサービスを利用すると、既存の電話番号と新たに登録した電話番号の2つ電話番号宛に電話がかかってくることになりますが、どちらの番号宛にかかってきた電話なのか待ち受け画面で確認できる仕組みになっているので、最近では電話番号取得サービスの利用が増加傾向にあります。

電話番号取得サービスを利用するには業者の専用アプリをダウンロードする必要があり、アプリを利用して電話の発着信を管理する必要があるため、スマホの操作に不慣れな人には向いていませんが、月額料金がとにかく安いのが魅力的です。

03plusクラコールPBXのように月額1,078円で利用できるサービスから、サブラインのように月額550円で利用できるサービスまで幅がありますが、いずれの場合も着信時の通話料は無料なので、着信専用で利用するには申し分ありません。

登記利用にかかる費用の違い~基本料金に含まれるか否か

バーチャルオフィスを利用する用途は大きく2種類に分けることができます。1つ目はASPカート(BASE等)を利用して個人でネットショップを開設するケースで、2つ目が会社を設立して登記利用するケースです。

ネットショップを開設するには特商法の表記が必須なのでサイトに住所を掲載する必要がありますが自宅の住所を掲載したくない人が多く、そういうニーズに応えるために格安で住所だけを利用できるプランを用意しているバーチャルオフィスが流行っています。

一方で、株式会社や合同会社など会社を設立する場合は法務局で設立登記する書類に会社の住所を記載する必要があるので、設立登記を目的とした住所利用の場合、料金プランは住所だけのプランよりも割高になります。

ただし注意すべき点は、業者によっては登記すると月額料金が大幅にアップするケースがあるということです。

バーチャルオフィスの利用を開始した頃は個人事業主として登記もしていなかったので月額料金も安く済んでいたのに、法人化したことでバーチャルオフィスの利用料が大幅にアップしてしまうケースがあるということです。

登記利用することで月額料金が高くなるのが負担になるとバーチャルオフィスを引っ越す以外に解決方法はなくるので、そうならないよう最初から登記利用込の料金を提示している業者を選択したほうが無難です。

今では登記利用込の月額料金を明示しているバーチャルオフィス業者が増えましたが、以前はその点を不明確にしている業者が散見されました。

いずれ事業を法人化しようと考えている人の場合、間違いなく最初から登記利用込の月額料金が明示されたバーチャルオフィスを利用することをオススメします。

登記利用すると月額料金がアップする例

和文化推進協会 NAWABARI
基本プランの月額料金 550円 1,078円
登記利用のオプション料金 1,650円 3,300円
合計 2,200円 4,378円
*和文化推進協会は2022年9月から2つの要件を満たすことで登記利用が無料になり、年会費だけで利用できるように改正されました。

  1. 納税地を京都に指定
  2. 会員の士業に業務依頼

*NAWABARIは2023年から登記利用専用のビジネスプラン(月額1,650円)がリリースされました。
上記は過去の料金プランに基づいた事例紹介です。

たいていのバーチャルオフィスは料金プランに登記利用の可否が明記されており、登記利用不可のプランと登記利用が可能なプランを別々に紹介しています。

しかし、登記利用不可の基本プランをメインに紹介しているバーチャルオフィスでは、登記利用を前提としたサービスの紹介をしないため、登記利用する場合の料金にあまりスポットを当てませんが、登記すると月額料金が大幅にアップすることを補足事項に記載しているケースが多いです。

和文化推進協会とNAWABARIの料金プランについては下記の詳細記事でそれぞれ詳しく解説しています。

登記利用の費用が月額料金に含まれる例

レゾナンス バーチャルオフィス1
プラン名 月1回転送プラン 法人登記・住所利用
月額料金 990円 880円
郵便転送 月1回 週1回
登記利用のオプション料金 0円 0円
利用できる住所 都内・横浜、計6カ所 渋谷・広島市
合計 990円 880円

上表の2社は基本料金に住所利用と登記利用がセットになったバーチャルオフィスの代表例です。バーチャルオフィス1については郵便転送の頻度も週1回と多いうえに月額料金も1,000円以下という安さですが、住所が2カ所だけに限定されるという制約もあります。

一方でレゾナンスは転送頻度こそ月1回しかありませんが住所の選択値がやや多いというメリットがあります。

この場合、使いたい住所が渋谷ならバーチャルオフィス1がお得ですが、そうでなければレゾナンスのほうが良いということになります。

いずれにしても、登記にかかる費用が基本料金の他に発生しないので他社の格安プランよりも人気があることで有名です。

登記利用と法人口座の開設を前提で利用する際の注意点

登記利用したいのに登記利用できるプランが無いバーチャルオフィスを利用しても意味がありませんが、登記利用できるからと言って銀行口座の開設に成功する保障はありません。

バーチャルオフィスで法人口座を開設する際の注意点について下記の3項目に分けて解説します。

  1. バーチャルオフィスの住所と銀行の所在地の関係性
  2. 銀行の紹介制度の有無について

メガバンクでの口座開設も法的には不可能ではありませんが、小規模事業者の場合は現実的ではありませんし特にメリットもありません。

この項目ではバーチャルオフィスで法人口座を開設する際の注意点について、分けて説明します。なお、提出書類や手続きの方法、審査に通るためのコツなどを説明するものではありません。

バーチャルオフィスの住所と銀行の所在地の関係性

意外な話ですが、バーチャルオフィスを利用して会社を設立する場合、バーチャルオフィスで利用する住所と法人口座の開設を希望する銀行の住所は関係があります。

以下、都市銀行・地銀・信金およびネット銀行に分けて解説します。

バーチャルオフィスで都市銀行・地銀・信金の口座開設

ネット銀行以外で法人口座の開設を申し込む場合、利用するバーチャルオフィスの住所と同じ地域の支店で申し込む必要があります。また、必ず直接銀行の窓口へ行って面談する必要があります。

つまり、みずほ銀行銀座支店の法人口座の開設を申し込むのに、バーチャルオフィスの住所が大阪の梅田だったりすると間違いなく審査に通らないということです。

さらに、自分の住居と口座開設を希望する銀行との位置関係も無視できません。沖縄の人が何度も東京へ足を運んで銀行で担当者と面談するというのは現実的はありません。

これは書類の不備や事業内容・資本金などとは無関係の問題で、バーチャルオフィスの住所と銀行の所在地の住所は同じ地域であることが肝心です。(都市銀行の場合は支店の住所)

バーチャルオフィスで全国展開の事業運営をしているワンストップビジネスセンターkarigoが他社と比べて多くのユーザーを獲得できている理由は、店舗が東京に一極集中していないからです。

バーチャルオフィスで利用できる住所が東京だけに偏っていると、法人口座を開設できる銀行の支店も東京の支店に限られてしまいます。この弊害を克服するためにバーチャルオフィス各社はこぞって地方都市に拠点を確保できるよう尽力しているのです。

バーチャルオフィスでネット銀行の口座開設

GMOあおぞらネット銀行や楽天銀行、住信SBIネット銀行やPayPay銀行など多くのネット銀行がありますが、ネット銀行で法人口座の開設を申し込む場合、全てネットで完結します。

ネット銀行で法人口座の開設手続きをすると面談が必要ないため、自分の住居と銀行の住所を考慮する必要はありません。日本国内ならどこに住んでいる人でも申し込みすることが可能です。

住居とバーチャルオフィスで利用している住所が離れている場合はネット銀行で口座開設を申し込むのがベストです。銀行の審査は3週間はかかるのが普通なのでネット銀行なら自宅で結果を待つことができます。

なお、ネット銀行は都市銀行や地銀・信金と比べて審査に通り易い傾向があり、都市銀行や地銀・信金で口座開設を申し込む場合、保険的にネット銀行の口座開設も申し込むのが一般的です。

銀行紹介制度の有無や地銀とのコネクションの強弱

バーチャルオフィスで借りた住所を登記利用する場合に必ず付いてまわるのが法人口座の開設に関わる問題です。なぜなら、近年多くのバーチャルオフィスの利用者が法人口座の開設に失敗しているからで、その理由は銀行の審査が厳格化されたためです。

法人口座の開設は運営する事業の内容や事業計画が大きく関わる問題で、儲かる見込みのない事業に銀行も投資したくないので、事業計画書の内容が粗末だと審査に落ちるのは間違いありませんが、その他にも審査に通る理由・通らない理由はあります。それは利用しているバーチャルオフィスと銀行との関係性です。

自社の公式サイトで法人口座の開設が可能な銀行を紹介しているバーチャルオフィスは、どの銀行も紹介していないバーチャルオフィスよりも口座開設が有利になります。なぜなら、銀行名が紹介されている時点で口座開設が不可能ではないことを銀行が保証しているからです。

銀行の中にはバーチャルオフィスの利用者には法人口座の開設を認めないことを内々に決めているところもありますが、電話で問い合わせたりなんらかの方法で確認をとらないと明言しないケースが多いです。逆に法人口座の開設が可能であることをバーチャルオフィス各社に紹介させている銀行は間違いなく口座開設できます。

バーチャルオフィスと銀行の信頼関係にもよりますが、銀行と業務提携しているバーチャルオフィスは紹介制度だけ設けているバーチャルオフィスよりも口座開設が有利だと断言します。業務提携は大手のバーチャルオフィス以外では実現できていない実情がありますが、地銀レベルだとコネで上手くやっているバーチャルオフィスも存在します。

業務提携とコネクションのどちらの効力が強くなるかはコネクションの度合いにもよるので、口座開設の現実的な成功確率はコネクションのほうが上回る可能性も否定できません。

銀行紹介制度のあるバーチャルオフィスの例

アントレサロン DMMバーチャルオフィス GMOオフィスサポート
銀行の紹介制度
銀行との業務提携 ×
紹介する銀行
  • みずほ銀行
  • 三菱UFJ銀行
  • 三井住友銀行
  • 住信SBIネット銀行
  • みずほ銀行
GMOあおぞらネット銀行

参考までに上表に法人口座の開設に強いことで有名なバーチャルオフィス3社について違いを示します。

紹介できる銀行の数ではアントレサロンは一番多いですが、業務提携している銀行の数ではDMMバーチャルオフィスが一番で、GMOオフィスサポートは業務提携している銀行が1社だけです。

しかし、GMOあおぞらネット銀行はGMOグループの出資会社でもあるので、関係の強さで判断すればGMOオフィスサポートとGMOあおぞらネット銀行の関係は最も強いことが一目両全です。

このように、単純に紹介できる銀行の数だけで判断できない側面もあるので、一概にどのバーチャルオフィスが口座開設に最も有利か断定することができず、あくまで判断材料のひとつとして考慮すると良いでしょう。

バーチャルオフィスを利用して会社を設立する時、法人口座の開設実績があるかどうかは必ず確認しておいたほうが良いです。

評判の悪いバーチャルオフィスや過去に悪質業者に利用された経緯のあるバーチャルオフィスだと、銀行が警戒して口座開設の審査に落ちる可能性があります。

法人口座の開設実績を公開しているバーチャルオフィスについては銀行の法人口座の開設に有利なバーチャルオフィス比較10選!で詳しく紹介しているので是非とも参考にして下さい。

利用したい住所に利用したいプランが適用されているか

全国展開型のバーチャルオフィスなど運営している店舗が多い場合、店舗によって利用できないプランがあったりします。特に多いのが運営しているほぼ全ての店舗で提供しているサービスが銀座など一等地だけで取り扱いがないというケースです。

この理由は簡単で、東京の一等地の住所をあまりにも安く提供してしまうと、それこそ叩き売りのようになってしまい、サービスの質が下がってしまうからです。

料金に見合ったサービスの質を確保するため、地価が高い住所地だけ格安のサービスプランを取り扱っていないバーチャルオフィスは多々あります。

そのため、月額料金の安さに魅力を感じて格安バーチャルオフィスの利用を考える場合、自分が利用しようとする料金プランが、目当ての店舗でも利用できるか否か事前に確認する必要があります。

多くのバーチャルオフィス業者で共通しているのは、登記利用を前提としたプランは都内の一等地に出店した店舗の住所を利用できるようにしており、格安プランは一等地のなかでもブランド価値がやや低い住所地か人気が低いエリアの店舗でしか利用できない傾向があります。

料金プランが住所によって限定される例1

■METSオフィスの新宿区最安プラン

ライト ビジネス
月額 270円 1,100円~1,375円
利用できる住所 新宿3丁目・新宿御苑
日本橋・赤羽
新宿御苑
日本橋・赤羽

上表を見ると、ライトプランは全店舗で利用できますがビジネスプランは新宿3丁目だけ利用できないことが分かります。

METSオフィスの場合は、取り扱っている物件の中で最も地価の高い新宿3丁目の物件で最安プランを用意していますが、これは一般的なバーチャルオフィスでは珍しいと言えます。

METSオフィスは全て自社所有の物件だけで運営しているバーチャルオフィスなのでこういうことができていますが、一般的に転貸しで運営されているバーチャルオフィスではこういうことは実現しにくいです。

METSオフィスの料金プランについては新宿最安バーチャルオフィスMETSオフィスの料金プランと口コミ・評判を紹介で詳しく解説しているので参考にして下さい。

料金プランが住所によって限定される例2

■DMMバーチャルオフィスのネットショップ支援プラン

ネットショップ支援プラン ライトプラン ビジネスプラン
月額 660円 1,650円 2,530円
利用できる住所 渋谷・名古屋
梅田・天神
銀座・渋谷 銀座・渋谷
古屋・梅田・天神

DMMバーチャルオフィスの場合、地価が最も高い銀座店だけネットショップ支援プランを扱っていません。また、支店登記のみ可能なライトプランも銀座・渋谷に限定しています。

一方、ビジネスプランはどの住所でも利用できるようになっています。これは銀座の住所を安売りするつもりがないことを意味し、ニーズの少ないライトプランも利用できる店舗を2点に限定しています。

また、最安プランであるネットショップ支援プランは、どの店舗でも1年契約以外では利用できないようにしています。格安プランは安いかわりに利用できる店舗を限定したり契約期間の縛りを設けることで、なんとか収益性を維持できているのです。

住所利用のみの格安プランの注意点

バーチャルオフィスのなかには月額300とか500円で利用できる激安バーチャルオフィスが存在します。近年の華夏破壊により激安プランは増加傾向にありますが、利用するにあたり注意すべき点があります。それはほとんどの激安プランは住所利用のみで他に付帯されるサービスが無いことです。

住所利用のみの激安プランを利用するうえで注意すべき点は2つあります。

郵便物が届いた場合の対応

ここで、GMOオフィスサポート・DMMバーチャルオフィス・METSオフィスのプランを例に挙げます。

GMOオフィスサポート DMMバーチャルオフィス METSオフィス
プラン名 転送無しプラン ネットショップ支援プラン ライトプラン
月額 660円 660円 300円
郵便転送 × ネットショップ関連は可 ×
電話番号の利用 × × ×
登記利用 × × ×

上記3社の格安プランはDMMバーチャルオフィス以外すべて郵便物の転送に対応していません。郵便物の転送に対応しない料金プランを利用中に郵便物が届くと、プランをグレードアップして郵便転送に対応してもらう以外に方法がなく、なにもしなければ郵便物は破棄されるケースがほとんどです。

中には違約金が発生するだけでなく強制的に上位プランにグレードアップされるというペナルティー制度を設けたバーチャルオフィスもいくつか存在します。

そのため、住所利用のみのプランを利用する際は、郵便物が届いてしまった場合のバーチャルオフィス業者の対応も明確に把握しておくことが重要です。

特商法の表記を順守すると電話番号の表記も必須

住所利用のみの激安プランは月額500円以内で利用できるプランもありますが、ほとんどの業者が住所利用のみで電話番号の利用は別扱いとなっています。

ところが特商法の表記に電話番号の記載は必須なので、住所利用のみの場合は自宅の電話番号やスマホのプライべート電話番号を記載するしかありません。

もしも自宅やプライベートの電話番号を記載したくないのであれば、住所+電話番号のセットプランを利用するか、電話番号だけを別会社でレンタルすることも可能です。

ここで注意が必要です。それは住所+電話番号のセットプランを利用すると、電話サービスのなかに【電話番号の利用】と【電話の転送サービス】が含まれるケースがほとんどで、転送サービスなど必要としない人にとっては余計なサービスとなります。そのうえ転送サービスは最低でも2,000円近く料金が発生します。

格安バーチャルオフィスの転送電話セットプランは月額3,500円~5,000円程度になるケースがほとんどです。

そのため、コストを抑えるためにも電話の転送サービスが付帯されたセットプランを利用せず、03plus・050plus・クラコール・サブラインなどのクラウドPBX・IP電話・電話アプリを利用することで必要な機能を代替することも可能です。

これらの電話番号取得サービスは転送電話よりも格安に電話番号を利用できるうえに通話料もそれほどかからないので、住所利用のみのバーチャルオフィスと着信専用の電話サービスを組み合わせて利用することで大幅なコストダウンを図ることが可能となります。

例えば、【月額料金550円の電話番号取得サービス】+【月額550円のバーチャルオフィス】の組み合わせで利用すると、特商法の表記に完全対応できるだけでなく、1カ月のコストはたったの1,100円(税込)で済みます。

電話番号取得サービスについては、【サブラインの評判!電話番号取得サービスでバーチャルオフィスの転送電話を安くする方法】が参考になります。

住所+電話番号がセット利用できるプランの特徴

住所利用の激安プランだけでは特商法の表記に完全対応できないので電話番号取得サービスを利用する方法について説明しましたが、実は【住所利用+電話番号の利用】がセットで月額550円というサービスも存在します。

下記に和文化推進協会の料金プランを例に示します。

年会費 6,600円 初年度無料
月額 550円 年会費6,600を12カ月で割った価格
郵便転送 手数料:1通550円
送料:実費負担
電話番号の利用 留守電預り
登記利用 × 月額1,650円で登記利用可
利用できる住所 京都

もちろん、このプランを利用することで特商法の表記に対応できますが、こういう激安プランは間違いなく利用できる住所が1カ所だけに限定されます。

また、月額料金を低く設定しているためにオプションや郵便転送など、その他のサービス費用が割高になる傾向があります。

そのため、電話番号もセットで利用できる激安バーチャルオフィスを利用する際は、基本プランに付帯されるサービス以外に自分が利用する可能性のあるサービスについてよく吟味しておくことが重要です。

住所が悪用された過去があるかチェックする確実な方法

これから利用しようと考えているバーチャルオフィスの住所が過去に悪用された経緯があるか否か確認できる確実な方法はありません。これが分かるのはバーチャルオフィスの運営会社と警察だけです。

インターネットで該当する住所を検索して調べることも可能ですが、ネットの検索結果に表示されるほどの住所はかなり悪名高いと言えます。

今ではバーチャルオフィスの運営会社もネットで検索されること自体を嫌がるようになり、たとえネットショップであっても、利用する住所を掲載する場合は画像処理を施す必要があることを利用規約に明記している業者が目立ちます。

ただし、サイトに住所を掲載するにあたり画像処理を求める業者は、ある意味で後ろめたさを持っているとも言えます。なぜなら、なにもやましいことがなければ検索されても問題などないからです。

さらに、Googleマイビジネスによる口コミの投稿に関する業者のスタンスも要チェックです。Googleマイビジネスの口コミ機能は健全な運営を行っているバーチャルオフィス業者にとってはこの上ない便利なサービスで、良い評判があっという間に拡散されます。

その反面、悪い口コミも正直に掲載されるため、バーチャルオフィス業者は悪い口コミに対しても誠実に対応する必要があります。もしも悪い口コミだからと言って返事をせず放置したりすると、事実だから言い訳の言葉もないのだろうと誤解されかねないからです。

Googleマイビジネスのメリットとデメリットは悪質なバーチャルオフィス業者もよく理解しているため、質の悪い利用者が登録しているバーチャルオフィスはGoogleマイビジネスに登録しませんし、利用者がバーチャルオフィスの住所を利用して自分の法人をGoogleマイビジネスに登録することも許可しません。

その理由は利用者経由で自社の悪い評判が拡散されるのを恐れるからです。

再度結論を言いますと、これから利用しようとしているバーチャルオフィスの住所が過去に悪いことに利用されたか否か判断する確実な方法はありませんが、Googleマイビジネスなどの口コミ機能の利用を制限する業者は怪しい可能性が高いです。常識的に考えてGoogleマイビジネスを利用しないメリットはありません。

まとめ

以上、格安バーチャルオフィスを選ぶ時に見落としてはいけない7つの重要チェックポイントを解説しましたが、これら7つのチェックポイントを見落とさず丁寧に把握できたとしても、悪質業者にあたってしまうこともあります。

そのため、悪質なバーチャルオフィスを見抜くための方法も知っておく必要があります。利用者に都合の良い事ばかり紹介しておきながら、実は巧妙に高額な利用料が発生する仕組みのバーチャルオフィスも存在します。

怪しいバーチャルオフィスの見抜き方~悪質業者の10種類の特徴では、明らかに怪しいバーチャルオフィスの特徴について10項目に分けて詳しく解説しているので、バーチャルオフィスを選ぶ際の参考にして下さい。

また、実際にどのような格安バーチャルオフィスが存在するのか知りたい方は、【全国の激安・格安バーチャルオフィス19選!登記の可否やメリット・デメリットを比較】で、月額500円~2,500円くらいで利用できるバーチャルオフィスを紹介しているので参考にして下さ店舗

GMOオフィスサポート
GMOオフィスサポート

-全国15店舗-
銀座・渋谷・新宿・青山・秋葉原・恵比寿
目黒・横浜・名古屋・京都・梅田・心斎橋
神戸・博多・天神
-料金プラン-
・転送なしプラン 660円
・月1転送プラン 1,650円 (月1転送+登記)
・隔週転送プラン 2,200円 (隔週転送+登記)
・週1転送プラン 2,750円 (週1転送+登記)
★初期費用無料+月額料金3カ月分が今なら無料!
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★期間限定キャンペーン実施中!
*2024年1月26日~2024年3月18日、初年度の月額基本料金6カ月無料!

レゾナンス
レゾナンス

<店舗一覧>
銀座・新宿・渋谷・青山
浜松町・日本橋・恵比寿・横浜
<料金プラン>
・ 月1回転送プラン 月額990円
 (住所利用+週1転送)
・週1回転送プラン 月額1650円
  (週1転送+登記利用)
*下記紹介コードで利用で入会金1000円OFF!
  【Tcy-D】
全てのプランが3カ月無料!

バーチャルオフィス1
バーチャルオフィス1

渋谷・広島の住所が月額880円~!
・郵便転送 週1回
・転送費用 実費負担
・登記利用 可能
広島で最安値。
渋谷で最安水準。

ワンストップビジネスセンター
ワンストップビジネスセンター

全国展開・起業に特化したバーチャルオフィス!
店舗数国内最大規模!
■エコノミープラン 5,280円
■ビジネスプラン  9,790円
■プレミアムプラン 16,280円
全プランに下記の機能が対応
・郵便転送 週1回 100gまで無料
・登記利用 
・法人口座開設
・会議室の利用(有料)
エコノミープランが大人気!

ACORN池袋
ACORN池袋

・池袋で最安値!
・月額980円(税別)
・初月無料
・1カ月から利用可能

DMMバーチャルオフィス
DMMバーチャルオフィス

‐-全国6店舗-
銀座・渋谷・横浜・名古屋・梅田・天神
-料金プラン-
・ネットショップ支援プラン 月額660円
 住所利用+週1転送
・ライトプラン       月額1,650円
 支店登記専用プラン(転送無し)
・ビジネスプラン  月額2,530円~
 週1転送+登記利用

METSオフィス
METSオフィス

新宿3丁目・新宿御苑・赤羽
都内の住所が月額270円~!
自社所有物件だけのバーチャルオフィス

Rakuten最強プラン

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